Rickenbacker 4001 C64 (mod)
購入年月日2021年9月29日
購入価格¥189,000
購入場所アトリエ・キース (鈴鹿市)
2003年に購入したRickenbacker 4001 C64。
18年経っても電気系統に不具合なくネックもほぼ真っすぐをキープしていて外観もきれいなままという超優等生なのだが1点だけ問題が。テールピースが起き上がって弦高がおかしなことになってしまった。ビンテージ仕様の3点留めの弊害みたいだ。演奏はできるしチューニングの狂いもさほど気にならないんだがポジションごとで弦高がバラバラなのが厄介。この先まだまだ弾いていたいベースなので以前ヘフナーでお世話になった三重県鈴鹿市のアトリエ・キースにお願いすることにした。
で、お願いするついでにかねてからずっとやってみたかった「ウイングス化」…ウイングス時代のポール・マッカートニーに近い仕様にしてしまおうと決心。もともとのファイアーグロー塗装がとても美しかったのでこれ剥ぎ取るのはすごくためらいがあったんだけどもうこれが最後の機会だと思い切った。満足に楽器弾ける時間なんて多分あと20年あるかないかってとこだろうからやりたいことはやっておくんだ。後悔しないために。
依頼した内容は下記の通り。
- ファイアーグローの塗装剥ぎ
- 角削り
- マットクリア薄塗り
- テールピースを5点留めタイプに交換
- リアピックアップをハイゲインタイプに交換
- 0フレット
- ナット交換
あくまでも「ウイングス時代のポール仕様」ということに拘るのであれば
- リアピックアップのマウントを長方形に
→オリジナルは台形。ポールはリアのピックアップを載せ替えた時にマウントも交換していてこれが長方形だった。 - ピックガード再制作
→オリジナルは割れてしまっていたために途中で作り直した。 - 12フレットポジションマークの位置
→ポールのはやや外寄り
などのメニューも提示してもらったんだけど費用を抑えるためにこれらはパスした。それでも費用総額は新しいものが1本買えてしまうくらいにまでなってしまった。
でもいいんだ。これでこいつと一生付き合える。
店長ご多忙の上に途中で体調を崩されてしまったこともありドック入りから退院まで7か月半。
「長く掛かってしまったのでサービスで」と仰ってくださり、
- 反対側にドットポジションマーク追加
- コンター加工調整
- トグルスイッチ接点修理
を追加で。
こちらとしては別にこれを使わないといけないレコーディングとかライブの予定があるわけじゃないので時間は全然構わなかったんだけどせっかくのご厚意なので素直に受け取らせてもらった。
反対側のポジションマークってのは全然知らなかった。ポールのベースのネックは右用物のを流用したのでこちら側にもマークが入ってるんだそうだ。右用のネックを流用したことによる事象さらに右左逆にしてるのでちょっとややこしい(笑)。演奏的には全く役に立たないんだけどね。
その他コンター加工が浅めかもということで調整と、トグルスイッチ切り替えの時にノイズが乗るとのことでクリーニング。
そんなこんなであれこれ手を尽くしてもらって戻ってきた4001は「メンテナンス後」というより完全に別の楽器になっていた。
そうそう。これは想定外だったんだけど、塗装剥がした木地に薄いクリアを吹いてもらったことでネック裏がフェンダーのアメプロみたいなサテン仕上げになって握り具合がすごく良くなった。
ハイゲインのピックアップは単体で鳴らすとほんとに高出力でめちゃ歪む。まさしく「あの音」なんだけどじゃじゃ馬なので扱いには注意が必要な感じ。