HELP ! – THE BEATLES
Side A
- Help !
- The Night Before
- You’ve Got To Hide Your Love Away 悲しみはぶっとばせ
- I Need You
- Another Girl
- You’re Going To Lose That Girl 恋のアドバイス
- Ticket To Ride 涙の乗車券
Side B
- Act Naturally
- It’s Only Love
- You Like Me Too Much
- Tell Me What You See
- I’ve Just Seen A Face 夢の人
- Yesterday
- Dizzy Miss Lizzy
2作目の映画のサウンドトラック
1965年8月6日にリリースされたビートルズの5作目のオリジナル・アルバム。アルバム邦題は「4人はアイドル」であるが「ヘルプ!」と表記されることも少なくない。
A面は彼らにとって2作目の主演映画となった「ヘルプ! 4人はアイドル」のサウンドトラック。B面には映画とは関わり無く新しくレコーディングされた曲が収録されている。
それまでプロデューサのジョージ・マーティンが手を貸す以外はレコーディングに外部ミュージシャンを参加させることはなかった彼らが、本作の「恋のアドバイス」と「イエスタデイ」で初めて外部ミュージシャンを起用した。これは彼らの音楽の幅がより広がるきっかけになったと重要なターニングポイントと言える。
ジャケットは手旗信号のようで4人が並んでいることからタイトルの"HELP"をあらわしているのかと思いきや、左から読むと"NUJV"。裏焼きであったとしても"KPUN"。意味不明である。これを単純に"HELP"とやらないところがまたビートルズらしい。
なんかつまらない
なんだろう。
このアルバムはつまらない。
14曲中12曲がオリジナルの新曲だし、おかしな楽器も使ってないし、編集作業で曲をハデに装飾するようなこともしていない。
次作「ラバー・ソウル」からスタジオワーク重視になっていくことを考えれば「ヘルプ!」は4人の演奏がピュアな状態で聴ける最後のアルバムなのだ。
でもなぜか退屈な曲が多い。
例外は「ヘルプ!」「恋のアドバイス」「涙の乗車券」くらいか。
しかし「ヘルプ!」と「涙の乗車券」はアルバム以前にシングルがリリースされてるので「新曲」とはいえない。
となると「恋のアドバイス」だけか…。
これらはいずれもジョンの曲だ。
そう。ジョンはまだいい。
ポールが全然冴えてないのだ。
曲も演奏も。
このバンドの精神的な支柱はジョンだけど、音楽的な支柱はポールだ(実はいちばんの支柱はリンゴなんだが、彼は波がなくて常に安定してるからここでは全く問題にならない)。
だから彼にキレがないと曲が締まらない。
思えば前作「ビートルズ・フォー・セール」からポールはちょっとおかしかった。
彼の曲を聴いてると、曲に対するアレンジ感覚…とでもいうのかな?上手く言えないけど、そういう感覚が鈍っているように思えてならなかった。「ホワット・ユー・アー・ドゥーイング」なんか象徴的だった。
いや、このアルバムには稀代の名曲「イエスタデイ」が入ってるじゃないか。
これはポールがひとりで作った曲で世界に大喝采で迎えられたし、その後の曲も含めて他のアーティストにカバーされた回数では群を抜いてる名曲中の名曲。
わかってる。
このアルバムには「イエスタデイ」が入ってる。
それでも、いや、それも含めて、僕はこのアルバムのポール・マッカートニーには不満なのだ。
彼が作った「ザ・ナイト・ビフォア」と「アナザー・ガール」は全くパッとしない。ジョージの「アイ・ニード・ユー」と「ユー・ライク・ミー・トゥー・マッチ」の方がよほど気がきいてるし、キャッチーだ。
ベースもつまらない。オリジナル曲はどの曲もルートとドミナントばかりで実に面白みがないし、音価もバラバラで切れが悪い。
おまけに上記2曲と「涙の乗車券」で何を勘違いしたかリードギターを弾いてるが、これがまた酷い。「涙の乗車券」は辛うじて曲の良さに救われているが…ジョージのならもっとマシなフレーズを弾いたんじゃなかろうか。
ジョンは「ア・ハード・デイズ・ナイト」の頃からのテンションがまだ残っているのかポールよりはいい曲を書いてるけど、「イッツ・オンリー・ラブ」はちょっと危なっかしいし、「ビートルズ・フォー・セール」で染まったディラン節も早くも限界という感じ。
なんていうか、そう、ピュアなアルバムではあるんだけど、これまでの延長線上過ぎてる感じがする。
新鮮さがないんだな。だから「なんとなくつまらない」んだと思う。
いいね!
- Help !
- I Need You
- You’re Going To Lose That Girl
- Ticket To Ride
- I’ve Just Seen A Face
よくないね!
- The Night Before
- Another Girl
- It’s Only Love
- Dizzy Miss Lizzy
更新履歴:
2016.03.31 リミックス&動画化終了 (version 2.1)
2016.01.24 動画製作のついでにversion 2のリミックス・再録開始 (version 2.1)
2011.05.26 version 2.0録音終了→HP更新完了
2011.03.26 version 2.0録音開始
2005.07.24 Ticket To Rideを2ndテイクに差し替え
2005.07.23 Yesterdayを2ndテイクに差し替え
2002.11.08 録音終了→CD作成
2002.10.08 録音開始
宅録日記:
- 宅録日記・Ticket To Ride 03 (2024/09/22)
- You’re Going To Lose That Girl 【恋のアドバイス】 – The Beatles (2016/06/09)
- 宅録ビートルズ・2周目 441 (2016/06/09)
- 宅録ビートルズ・2周目 – HELP ! 総括 (2016/03/31)
- Dizzy Miss Lizzy – The Beatles (2016/03/31)
- Yesterday – The Beatles (2016/03/31)
- 宅録ビートルズ・2周目 425 (2016/03/31)
- 宅録ビートルズ・2周目 424 (2016/03/27)
- I’ve Just Seen A Face 【夢の人】 – The Beatles (2016/03/26)
- 宅録ビートルズ・2周目 423 (2016/03/26)
- Tell Me What You See – The Beatles (2016/03/06)
- 宅録ビートルズ・2周目 422 (2016/03/06)
- You Like Me Too Much – The Beatles (2016/03/03)
- 宅録ビートルズ・2周目 421 (2016/03/03)
- It’s Only Love – The Beatles (2016/03/02)
- 宅録ビートルズ・2周目 420 (2016/03/02)
- Act Naturally – The Beatles (2016/02/27)
- Ticket To Ride 【涙の乗車券】 – The Beatles (2016/02/27)
- Another Girl – The Beatles (2016/02/27)
- 宅録ビートルズ・2周目 419 (2016/02/27)
- I Need You – The Beatles (2016/01/30)
- 宅録ビートルズ・2周目 418 (2016/01/30)
- 宅録ビートルズ・2周目 417 (2016/01/29)
- You’ve Got To Hide Your Love Away 【悲しみはぶっとばせ】 – The Beatles (2016/01/28)
- The Night Before – The Beatles (2016/01/28)
- 宅録ビートルズ・2周目 416 (2016/01/28)
- Help ! – The Beatles (2016/01/24)
- 宅録ビートルズ・2周目 415 (2016/01/24)
- 宅録ビートルズ・2周目 069 (2011/05/27)
- 宅録ビートルズ・2周目 068 (2011/05/24)
- 宅録ビートルズ・2周目 067 (2011/05/14)
- 宅録ビートルズ・2周目 066 (2011/05/11)
- 宅録ビートルズ・2周目 065 (2011/05/08)
- 宅録ビートルズ・2周目 064 (2011/04/20)
- 宅録ビートルズ・2周目 063 (2011/04/17)
- 宅録ビートルズ・2周目 062 (2011/04/10)
- 宅録ビートルズ・2周目 061 (2011/04/07)
- 宅録ビートルズ・2周目 060 (2011/04/03)
- 宅録ビートルズ・2周目 059 (2011/03/30)