Gretsch G6120T-59 Vintage Select Edition ’59 Chet Atkins

購入年月日2025年4月12日
購入価格¥265,000 (430,000 – 165,000)
購入場所ソニックス(浜松市高林)
伝説的な1959年モデルを完全再現した「G6120T-59」が入荷!ラッカー塗装やTV Jones P.Uを採用し豊なヴィンテージトーンを奏でます。
Gretsch 6120は、ギブソンの「Les Paul」やフェンダーの「Stratocaster」と並ぶ、ギター史に名を刻む象徴的なモデルです。1954年に初登場し、カントリー・ミュージックやロカビリー・シーンを中心に人気を博しました。
本モデルは、Vintage Orange Stainカラーのボディにニッケルパーツで統一されたクールなデザイン、そしてビグスビーとTV Jones製のフィルタートロンを搭載、そしてStyle Trestleブレーシングを採用し、1959年に生産された”6120 Chet Atkins”をリイシューしたモデルとなっております。メイプルボディに搭載されたTV Jones® Classicピックアップは、豊かなダイナミクスと明瞭なアーティキュレーションを備えた高品質なトーンを生み出します。内部の1959年スタイルのトレッスル・ブレイシングがトップとバックをつなぎ、バランスの取れた暖かいトーンを生み出します。さらに、"Squeezebox"ペーパーイン・オイルコンデンサーを採用することで、洗練されたヴィンテージトーンが楽しめ、より深みのあるサウンドを提供します。
そして、グレッチ伝統のボリューム、トーン、セレクターコントロールを駆使することで、美しいクリーントーンからブルージーなクランチ、そしてハードなドライブサウンドまで、多彩な音色を引き出すことができます。これにより、プレイヤーの持つ豊かな感性を余すことなく表現することが可能です。
ピンドブリッジは、演奏時の台座のズレを防ぎ、弦交換時にも正確なブリッジポジションを保つため、手間がかからず安定したセッティングを出すことが可能です。Rocking Barブリッジと、Bigsby B6CVTビブラートテールピースが表現力を高め、精度の高いボーンナットが弦の滑りをスムーズにし、自然なトーンを生み出します。
そしてグロス・ニトロセルロースラッカー・フィニッシュが採用され、エイジド・ホワイトバインディングに黒い縁取り、エイジド・パーロイド・サムネイル・インレイが、クラシカルで洗練されたルックスを演出します。さらに、ゴールドのグレッチロゴ入りピックガードやGrover Sta-Titeチューナー、ニッケル仕上げのGアロー・コントロールノブなどのディテールも魅力となっています。
クラシカルな見た目と優れた演奏性を兼ね備えたこのモデルは、あらゆるスタイルのプレイヤーにおすすめできる一本です。是非このギターで、あなたの音楽を個性豊かに表現してください。
~Specifications~
Color:Vintage Orange Stain Lacquer
Body:Laminated Maple
Neck:Maple
Fingerboard Material:Ebony
Bracing : 1959 Style Trestle
Head Stock : Late ’50s Gretsch
Nut:Bone
Position Inlay:Pearloid Neo-Classic™ Thumbnail
Fingerboard Radius: 12″ (305 mm)
Fret: 22F Vintage Small
Scale Length: 24.6″ (625 mm)
Bridge Pickups: TV Jones® Filter’Tron™ Classic
Neck Pickups: TV Jones® Filter’Tron™ Classic
Pick Guard : Gold Plexi with Black Gretsch® Logo and Artist Signature Sign Post Graphic
Knob : G-Arrow
Machine Head : Grover® V98 Sta-Tite™ Open-Back
Bridge : Rocking Bar
Tailpiece : Bigsby® B6C Vibrato Tailpiece with Gretsch® Logo
Controls : Volume 1. (Neck Pickup), Volume 2. (Bridge Pickup), Master Volume付属品 : ハードケース、メーカー保証書、証明書、フレットガード、調整用レンチ、書類
重量:3.36kg
Serial Number:JT24051720
ソニックス 商品ページから引用
チェット・アトキンスに憧れて
僕が人生でただの一度だけ・唯一所有したグレッチのギター「テネシーローズ(テネシアン)」はビートルズ宅録を生業とする身として半ば必要にかられて購入したものだった。いわゆる「グレッチにしか出せない音」のパートには多大な力を発揮してくれたし、弾いているうちにだんだん愛着も湧いてきてそれまで「なんか変だな」と思っていたグレッチ独特のデザインに魅力も感じるようになってきた。おかしな形状のカッタウェイも、上品だか下品だかわからない形状のfホール(テネシーローズのは普通・ペイントだけど)もどことなく可愛く思えてきたのだ。
昨年あたりからチェット・アトキンスの曲の練習を始めた。テネシアンだってチェット・アトキンスのシグネチャーモデルではあるんだけど、やっぱりグレッチでチェットといえばナッシュビル(6120)だよなぁ…。fホールは謎のペイントじゃなくてちゃんとあいてる「穴」だし、指板は漆黒のエボニーだし、木目が映えるオレンジステインは美しいし…あああまた物欲が。
そんなわけでG6120を調べ始めた。
毎度のことなのだがこのモードに入ったということはすでにお買い上げ(笑)。なので「調査」というより「選定」だね。
グレッチの弱点
グレッチにはいくつかの弱点がある。
バーブリッジなのでオクターブ調整ができないこと。
しかもこのブリッジは固定されていないので弦交換の時はもちろん演奏している時ですら動いてしまう可能性があること。
ビグスビーは弦交換が大変でさらに効かせると調律が狂いがちだということ。
Made in U.S.A.はそもそもの作りが怪しいこと…。
で、今ラインナップされている中でVintage Select Editionシリーズというのがあるのだが、これらの弱点がかなり克服されているということがわかった。
バーブリッジは昔は完全に「乗っかってる」だけだったが、このシリーズではボディー側に位置決めのためのいもねじが打ってあって、これをブリッジの台座側の穴に合わせることで弦交換時の位置出しと演奏中の固定の問題がある程度解消されている。
生産国はヘッド裏にMade in JAPANの表記があるので日本。シリアルがJT始まりなら工房は安心と信頼の寺田楽器だと思われる。今持っているテネシーローズもMade in JAPANのJTシリアル。10年間使ってきて楽器としての信頼度は折り紙付きだ。
ビグスビーの弦交換はテネシーローズとカジノのおかげでずいぶん慣れたのでもう大丈夫。
うん、買うならこのVintage Select EditionのG6120T-59だな…。
このG6120-59にはチェット・アトキンスのモデルとブライアン・セッツァーのモデルがある。
オリジナルはもちろんチェット・アトキンス。
ブライアン・セッツァーのモデルはボディー厚がちょっと薄くブリッジがアジャスタブルで0フレットが無い。あとトーンレバーとピックアップセレクターの配置が逆だとかサイコロノブが付属してるとかマスターボリュームがボディー端に寄ってるとかヘッドのGRETSCHロゴが下寄りだとかマニアックな拘りも。ボディーが薄いなら演奏性は良さそうだし、アジャスタブルならオクターブピッチの問題は起きない。でも…やっぱチェット先生のがいいな。ブライアン先生も「バーブリッジの方が音はいい」って仰ってたらしいし。知らんけど。
やはり地元で
そんなわけでここのところデジマートとJ-Guitarでストックがある店をチェックしていた。
渋谷のクロサワG-Club、御茶ノ水の楽器センター、淡路町の宮地楽器、町田のクロサワ楽器、名古屋の島村楽器、そして浜松のソニックスと志都呂のロッキン。
基本どこも定価販売なのだが、町田のクロサワと浜松のソニックスがお値打ちになってる。差額が7万円くらいと結構でかい。
東京に用事があったついでに店を回ってみることにした。回る、といってもあまり時間がない。渋谷は人混みが面倒だし定価なのでパス。御茶ノ水と淡路町の定価より少し値引きがあるが写真だと木目があまりきれいじゃなかったのでパス。というわけで、生まれて初めての町田へ。
クロサワ楽器は町田モディというショップモールの7階。その店頭に…あったあった。写真だとコントラストが弱めでいい感じの淡いオレンジ色のボディーだったけど、現物見たら普通のオレンジ。でも綺麗。木目もいい感じで通ってる。
早速弾かせてもらうことにした。テネシーローズを持ち込んでいたので試奏の間に査定もしてもらった。
で、手に取った時になんとなく違和感。ネックジョイントあたりの弦高がやや不自然に広くなっているのだ。これひょっとして…。
店員さんが戻ってきた。
テネシーローズの下取り額は100,000円。まぁそんなもんだろう。「…ではそれでお願いします」と言いかけたその時。
「実はこの個体なんですけど、少しハイ起きしてるんです。それもあってお値打ちにしてあるんです」
やはりそうか…許容範囲な気がしないでもないけど、あらためて宣告されて決心が揺らいだ。
格安でリフレットをしてくれると言ってくださったが、やはりためらいがあり御礼を言ってそのまま店を後にした。残念だけど、正直に告げてくださった店員さんには大感謝である。さすがクロサワ楽器。
浜松に戻ってきて駅からソニックスへ。もう閉店まで1時間切ってるのに試奏とか申し訳ない…と思いながら店員さんにお願いしてみたら快く準備してくださった。すみません。
町田のクロサワよりもさらに少しだけ安めの価格設定だったのでこれも同じ問題を抱えてるのかな…と思ったが、持ってみたらそうでもなかった。ちょっと起きてる?いや、そんなことないか。値段を下げてるってことはそれなりの理由があるだろうけど全然わからなかった。まさに知らぬが仏。相手をしてくださった店員さんは「私も6120が好きで何本か持ってるんです。ちょっといやらしい言い方かもしれませんけど、これはいい個体ですよ」だそうで。確かに鳴ってる感じは町田の個体よりもいい感じだった(暗示にかかりやすい笑)。
テネシーローズの下取りは、なんとまさかの165,000円。
ありがたすぎる。この額を聞いた瞬間に心は決まった。
今後もし何か不具合が起きても地元のショップなら相談しやすいし。町田で決めずに戻ってきてよかった(でも町田のクロサワの店員さんには本当に感謝しています)。
推奨弦
D’Addario EXL115

11-49のミディアムゲージ。
メーカーの仕様書には「0.11-0.49」とあって、ググってみたら該当する弦がこれだけだった。購入時に張ってあった弦はボールエンドが色付きだったから多分ダダリオのこれが標準だと思う。