While My Guitar Gently Weeps – The Beatles

The Beatles,THE BEATLES (White Album)

composed by George Harrison ©1968 Harrisongs Ltd.
 

君たちみんなの中に
眠ったままの愛が見える
僕のギターが優しく泣いている時にも

 
ビートルズが1968年にリリースしたアルバム「ザ・ビートルズ (通称ホワイト・アルバム)」の7曲目。ジョージ・ハリスンの作品。
後年の「サムシング」や「ヒア・カムス・ザ・サン」と並んでビートルズ時代のジョージの代表曲である。

リードギターを担当しているのはエリック・クラプトン。
ふたりは1964年にヤードバーズがビートルズの前座をしたことがきっかけで知り合い、以降親交を深めていった。ジョージからレコーディングセッション参加の依頼を受けたエリックは「ビートルズの曲で演奏するなんて恐れ多い」と尻込みしていたが、ジョージは「これは僕の曲だ。僕の曲の演奏を、僕がやってくれと頼んでいるんだから、気にしないでいいんだ」と説得した。
彼の参加は当時のグループの雰囲気の悪さ緩和するのにも役立ったようで、「エリックがスタジオに姿を現すとそれまで不機嫌だったメンバーが急によそいきの態度に変わったんだ」とジョージが回顧している。有能なミュージシャンを起用して曲のレベルを上げる目的以外にも「他のミュージシャンを連れてくるとバンドの雰囲気が良くなる(ジョン・レノンとポール・マッカートニーのお行儀が良くなる)」ということを知ったジョージは、翌年のゲット・バック・セッション(後にアルバム「レット・イット・ビー」として発売される)で旧友のキーボード奏者ビリー・プレストンをスタジオに招いている。

レコーディングのおよそひと月前にジョージに譲渡したレスポールで見事な演奏を披露したクラプトン。しかし演奏後にテープを聞いて「うーん…なんかビートルズっぽい音になってないね」と漏らしたためこのトラックに手が加えられることになった。ジョージは後年のインタビューで「ADT (Artificial Double Track)を施した」と語っているが、レスリーを通したとかフランジングをかけたとか諸説あり、本当のところどうだったのかはよくわからない。

1996年にリリースされた「ビートルズ・アンソロジー3」にはジョージがアコースティックギターで弾き語ったこの曲のデモ版が収録され、こちらのバージョンも人気を博した。
 


George Harrison (1980)
I had a copy of the I Ching– the Book of Changes, which seemed to me to be based on the Eastern concept that everything is relative to everything else, as opposed to the Western view that things are merely coincidental. The idea was in my head when I visited my parents’ home in the North of England. I decided to write a song based on the first thing I saw upon opening any book– as it would be relative to that moment, at that time. I picked up a book at random, opened it– saw 'gently weeps’ –than laid the book down again and started the song. Some of the words to the song were changed before I finally recorded it.
 

易経の写しを持っていたんだ。それは「万物は関わり合っている」という東洋的な思想と、それと真逆の「物事は偶発的なものにすぎない」という西洋的な思想の両方の基になっているように感じられた。北イングランドに住む両親の家に行った時に、この本をパッと開いた時に目に入ってきたものを素材にして曲を書こうと思いついたんだ。それはきっとその瞬間の自分に深く関わっているものなんだと思ったからさ。本を開いた時に最初に見た文字は…「優しく泣く (gently weeps)」だった。そこで本を閉じて曲を書き始めたんだ。歌詞は途中で変えた部分もあるよ。

George Harrison (1987)
I worked on that song with John, Paul, and Ringo one day, and they were not interested in it at all. And I knew inside of me that it was a nice song. The next day I was with Eric Clapton, and I was going into the session, and I said, 'We’re going to do this song. Come and play on it.’ He said, 'Oh no. I can’t do that. Nobody ever plays on the Beatles records.’ I said, 'Look, it’s my song, and I want you to play on it.’ So Eric came in, and the other guys were as good as gold– because he was there. Also, it left me free to just play the rhythm and do the vocal. So Eric played that, and I thought it was really good. Then we listened to it back, and he said, 'Ah, there’s a problem though; it’s not Beatley enough.’ So we put it through the ADT (automatic double-track) to wobble it up a bit.
 

ジョンとポールとリンゴとこの曲に取り組んだんだけど彼らは全く興味がないみたいだった。僕としてはいい曲だっていう自信はあったんだけどね。次の日はエリック・クラプトンと会ってた。セッションに行く時間になった時に彼に「今からこの曲を演るから一緒に来て弾いてよ」と言ったんだ。彼は「そんなことできないよ。メンバー以外の誰かがビートルズのレコードで演奏したことなんてないじゃないか」って言うから僕は「いいかい?これは僕の曲なんだ。その僕が君に弾いて欲しいって頼んでるんだから」と彼を説得した。彼がやってくるとメンバーはすごく行儀が良くなってね…彼が「そこにいた」からさ。僕としてもリズムとボーカルに専念できたからありがたかったよ。で、あの演奏さ。とても良かったよ。でも録音を聴いた彼が「あまりビートルズっぽくなくて良くないかも」と言ったのでADTを加えて音を揺らしたんだ。


My Recording Data

Environment

HostApple iMac MC509J/A
ApplicationApple Logic Pro 10.4
Audio I/FNative Instruments KOMPLETE AUDIO 6
 

Tr.1 :: Drums

  • KONTAKT 5 – Abbey Road 60s Drummer – Late 60 Kit
  • Chanel EQ > Chroma Verb > Limiter

 

Tr.2 :: Bass

  • FGN NCJB-10R (all max)
  • Guitar Rig > Channel EQ > Compressor > Limiter
  • ブリッジにクッション材を挟んでミュート
  • Score / TAB

 

Tr.3 :: A.Guitar

  • Headway HD-113 SE/STD
  • Channel EQ > Compressor > Limiter > Chroma Verb
  • Score / TAB

 

Tr.4 :: E.Guitar 1

  • Gibson Standard Historic 1958 Les Paul (P.U.select = treble)
  • Pedalboard > Amp > Channel EQ > Compressor > ADT > Limiter
  • Score / TAB

 

Tr.5 :: E.Guitar 2

  • Gibson Standard Historic 1958 Les Paul (P.U.select = mix)
  • Pedalboard > Amp > Channel EQ > Compressor > ADT > Limiter
  • Amajorのパートでベースとユニゾン

 

Tr.6 :: Piano

  • exs24 – Steinway Grand Piano
  • Exciter > Sample Dly > Channel EQ

 

Tr.7 :: Organ

  • Vintage B3
  • Compressor > Rotor > Tremolo

 

Tr.8 :: Tambourine

  • Tambourine (Headless)
  • Limiter > Channel EQ > Space D

 

Tr.9 :: Percussion

  • exs24 – Pop Kit
  • Channel EQ
  • リムショットかスティックショットのような音

 


History

2018.02.12: version 2.1
2013.02.28: version 2.0
2003.06.24: version 1.0

Diary


 


Sources