A Day In The Life – The Beatles
composed by John Lennon & Paul McCartney©1967 Northern Songs Ltd.
新聞を読んだ
幸運を掴んで大成功した男の記事があった
それは悲しい記事だったのに
ちょっと笑ってしまったよ
写真が載ってたんだ
3曲メドレー。
曲ごとにページを分けていますが、動画は3曲連続なのでどのページでも同じものが再生されます。
スタートポイントは各ページごとにその曲から始まるように設定しましたが、ブラウザによってはこの設定は無視されることがあるようです。
あらかじめご了承ください。
ビートルズが1967年にリリースしたアルバムSGT.PEPPER’S LONELY HEARTS CLUB BANDのラストナンバー。ジョン・レノンとポール・マッカートニーの共作で、各々自分が作った部分を歌っている。
アルバムのコンセプトである「架空のバンド『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』によるライブ・ショー」は前曲の「リプライズ」でフィナーレを迎えており、観客の喝采の中で静かに始まるこの曲は「アンコール曲」という位置付けになっている。
歌詞の中にある"turn you on", “4,000 holes"がドラッグを示唆しているとしてBBCは放送禁止の処置をとった。
ジョンはデイリーメール紙を読んでいる時に目を引いた2つの記事からこの曲のアイデアを得た。
ひとつはビートルズと交友があり、ギネスの遺産を相続したタラ・ブラウンが1966年12月18日にロンドン、サウス・ケンジントンのラドクリフ・スクエアでロータス・エランを運転中に駐車中のトラックに追突して死亡したという記事だった。しかしできあがった曲はこの事故を事実の通り記述してはいなかった。
「僕はその事故のありのままを歌にしたわけじゃない。でもそのことは詞を書いている時に常に僕の心の中にあった」。
その後、ポール死亡説の手がかりを見つけようとしたファンたちはポールが事故死したという説の根拠としてこの曲の部分を利用した。
もうひとつはランカシャー州ブラックバーンの通りにあいた4,000の穴を舗装し直すという記事だった。
さらにジョンは記事の引用とは別に「イギリス陸軍が戦争に勝った映画」を取り上げた。彼はその正確な意図について説明していないが、それは彼が出演した「僕の戦争 How I Won the War」に関しての言及であると思われる。映画はその年の10月に公開された。
1992年8月27日にこの曲のジョンの手書きの歌詞が競売にかけられ、87,000 USDで落札された。
ポールが担った中間部は彼が以前に作った短いピアノ曲が元になっている。
通勤者が何気ない毎朝の出来事から空想にふけるまでの様子を綴ったもので、これは彼が少年時代の記憶をもとにして書いたものだ。
「それは全然別の曲だったけど、偶然ぴったりはまったのさ。それは僕がスクールバスを捕まえるために道を走り、タバコを吸いながらクラスに入っていく…僕の学生時代の反映だったんだよ。僕はウッドバイン(イギリスの安価なフィルター無しタバコ)を吸い、誰かが話しかけてきて…そして僕は夢の中に入っていったんだ」。
ポールのパートが始まる直前に入っている目覚まし時計の音はローディーのマル・エバンスがレコーディング時にクレッシェンド部分の終わりの合図のためのマーキングとして入れたものをメンバーが面白がってそのまま残したものである。
この2つをつないでいるオーケストラによるクレッシェンドのブリッジは、「ゼロから始めて音楽の絶頂感を導き出したい。緊張感を盛り上げて、まるで世界の終わりのような音にしたい」というジョンの要望を受けてジョージ・マーチンがスコアを書いた。40名程で編成されたのオーケストラを使い、それぞれの楽器の出せるいちばん低い音からいちばん高い音までを段階的に鳴らすということで実現をさせた。レコーディングに際してこの模様を撮影するために、オーケストラ・メンバーは「正装してくること」「パーティグッズを身につけること」を命ぜられた。
通常使用していた4トラックのテープレコーダーではトラック数が足りず、エンジニアの尽力により2台の4トラック・テープレコーダーを同期させて録音する技術が用いられた。
エンディングのコードはメンバーによる複数台のピアノに残響音を加えたものだが、とても効果的な余韻を残すものになっている。この余韻を可能な限り引き伸ばそうと入力音量を上げ切ったため音の減衰とともに椅子などがきしむような音や譜面と思われる紙をめくるような音などもわずかに聞こえてくる。
ジョンはビートルズでのポールとの共同作業の中で、この曲を作っているときが一番楽しかったと語っている。
またアルバムにはクレジットされていないが、LPではこの曲の終了後しばらく間をおいたレコード盤のいちばん内側の溝に超高音域のノイズと笑い声や意味不明なおしゃべりが収録されている。このノイズとおしゃべりの部分に本来名前は付けられていない。REALITIES Vol.2のリリースに際し便宜的に「サージェント・ペッパー・インナー・グルーブ」というタイトルが付けられて以降そう呼ばれるようになった。
I was writing the song with the 'Daily Mail’ propped up in front of me on the piano. I had it open to the 'News In Brief’ or whatever they call it. There was a paragraph about four thousand holes being discovered in Blackburn Lancashire. And when we came to record the song there was still one word missing from that verse… I knew the line had to go, 'Now they know how many holes it takes to –something– the Albert Hall.’ For some reason I couldn’t think of the verb. What did the holes do to the Albert Hall? It was Terry Doran who said 'fill’ the Albert Hall. And that was it. Then we thought we wanted a growing noise to lead back into the first bit. We wanted to think of a good end and we had to decide what sort of backing and instruments would sound good. Like all our songs, they never become an entity until the very end. They are developed all the time as we go along.
ピアノのところにあったデイリーメールからアイデアを拝借した。「ニュースの要約」とかなんとかいうコーナーの面が開いてて、ランカシャーのブラックバーンで見つかった4,000個の穴のことが書いてあった。曲にして録音する時にそれだけじゃ言葉が足りないことがわかったので「今や彼らは『アルバート劇場(ホール)』 を○○するのに何個の穴(ホール)が要るのかを知った」なんていう一文を加えたのさ。動詞は考えなかったよ。「穴」が「劇場」に何をしようっていうんだ?アルバート劇場を「埋める」って言ったのはテリー・ドランさ。で、そうしたんだ。それから僕らはこの曲のバックにだんだん大きくなるノイズが欲しいと思った。素晴らしいエンディングのためには壮大な楽器の音が必要だと思ったんだ。僕らの他の曲もそうだけど、完成するまでどうなるかなんてわからない。いろいろ試すうちに発見することも多いんだよ。
'A Day in the Life’ –that was something. I dug it. It was a good piece of work between Paul and me. I had the 'I read the news today’ bit, and it turned Paul on. Now and then we really turn each other on with a bit of song, and he just said 'yeah’ –bang bang, like that. It just sort of happened beautifully, and we arranged it and rehearsed it, which we don’t often do, the afternoon before. So we all knew what we were playing, we all got into it. It was a real groove, the whole scene on that one. Paul sang half of it and I sang half. I needed a middle-eight for it, but Paul already had one there.
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」…あれはいいね。僕が始めたんだ。ポールとふたりで良い仕事をしたよ。僕が書いた"I read the news today"にポールが触発されたんだ。今も昔も僕らはお互いに刺激しあってきた。「おお」「いいね」とか言いながらね。これはふたりの曲がいい具合に混ざりあったんだ。で、アレンジを考えてリハーサルして…僕らにしては珍しく午前中に作業したっけ。それで出来上がりさ。ポールと僕で半分ずつ歌ったよ。もともとの僕の曲にはミドルエイトがなくて、たまたまポールがそれに合うものを持っていたんだ。
Just as it sounds: I was reading the paper one day and I noticed two stories. One was the Guinness heir who killed himself in a car. That was the main headline story. He died in London in a car crash. On the next page was a story about 4000 holes in Blackburn, Lancashire. In the streets, that is. They were going to fill them all. Paul’s contribution was the beautiful little lick in the song 'I’d love to turn you on.’ I had the bulk of the song and the words, but he contributed this little lick floating around in his head that he couldn’t use for anything. I thought it was a damn good piece of work.
聞いたまんまさ。ある日僕は新聞を読んでて2つの記事が目に止まった。ひとつは車中で死んだギネスの相続人のこと。ロンドンでの交通事故でね。トップニュースだった。 次のページにはランカシャーのブラックバーンの路上にできた4,000個の穴のこと。道にあいた穴だから埋めなくちゃいけない。そんな記事さ。そうして書き始めた曲にポールの曲を合体させた。僕が作った曲の断片と行き場を失くしていた彼の曲がうまく融合したんだ。
That was mainly John’s, I think. I remember being very conscious of the words 'I’d love to turn you on’ and thinking, Well, that’s about as risque as we dare get at this point. Well, the BBC banned it. It said, 'Now they know how many holes it takes to fill the Albert Hall’ or something. But I mean that there was nothing vaguely rude or naughty in any of that. 'I’d love to turn you on’ was the rudest line in the whole thing. But that was one of John’s very good ones. I wrote… that was co-written. The orchestra crescendo and that was based on some of the ideas I’d been getting from Stockhausen and people like that, which is more abstract. So we told the orchestra members to just start on their lowest note and end on their highest note and go in their own time… which orchestras are frightened to do. That’s not the tradition. But we got 'em to do it.
ほとんどジョンの仕事だったと思う。"I’d love to turn you on"っていう言葉が印象的だ。大胆できわどい言い回しだよね。BBCは放送禁止にしたよ。「今や彼らはアルバート劇場を埋めるのに穴が何個必要なのかを知っている」だかなにかが引っ掛かったみたいだった。でも無礼とか猥褻とかそういう意味じゃないさ。"I’d love to turn you on"は漠然とした感じで明確な対象はないんだ。とにかくこれはジョンの名曲のひとつだよ。僕も書いたけど…共作だね。オーケストラのクレッシェンドかいくつかのアイデア。そういうのはシュトックハウゼン的な人たちからの影響だった。だから僕らはオーケストラのメンバーに自分の楽器のいちばん低い音から初めて自分たちのテンポで最後はいちばん高い音に持っていくように頼んだ。彼らにとっては未体験のことだったけどそうして欲しいとお願いしたんだ。
Then I went around to all the trumpet players and said, 'Look all you’ve got to do is start at the beginning of the 24 bars and go through all the notes on your instrument from the lowest to the highest– and the highest has to happen on that 24th bar, that’s all. So you can blow 'em all in that first thing and then rest, then play the top one there if you want, or you can steady them out.’ And it was interesting because I saw the orchestra’s characters. The strings were like sheep– they all looked at each other: 'Are you going up? I am!’ and they’d all go up together, the leader would take them all up. The trumpeters were much wilder.
トランペット奏者のところに行って「皆さんの楽器のいちばん低い音から始めて24小節でいちばん高い音を出してください」って説明した。24小節目に最高音を鳴らす。それだけです、って。最初の音を出したら息継ぎしてまた音を出す…という具合に自分のテンポで最高音に持っていく。オーケストラのいろんな楽器が見れて楽しかったよ。ストリングスはスイープさせてた。彼らはお互いを見ながら「君は音を上げるかい?僕はやるよ!」そうやって一緒に音階を上がっていった。パートリーダーがみんなを引っ張ってたね。でもトランペットはもっとあらっぽかったよ。
「ゼロからスタートして音楽の絶頂感を導き出したい。緊張感を盛り上げて力量感溢れるサウンドにしたい」とジョンが言いましてね。だから最初はそれぞれの楽器のいちばん低い音、おしまいは反対にいちばん高い音にしたんです。各小節にわかりやすいように印をつけました。そして演奏を始めた時に、他の演奏者に構わず自分で最高音に持っていくように指示しました。他のプレーヤーを無視して我が道を行けってね。
My Recording Data
Environment
HostApple iMac MC509J/A
ApplicationApple Logic Pro 10.2.4
Audio I/FRoland UA-55
Tr.1 :: Drums
- KONTAKT 5 – NI ABBEY ROAD 60S DRUMMER
- Channel EQ > Compressor > Space D > Limiter
Tr.2 :: Shaker
- Maracas
- Channel EQ > Compressor > Spread > Limiter > Space D
Tr.3 :: Tambourine
- Tambourine (Headless)
- Channel EQ > Space D > Limiter
Tr.4 :: Bass
- Rickenbacker 4001 C64 (rear – full)
- Guitar Rig > Compressor
Tr.4 :: A.Guitar
- YAMAHA FG-520 TBS
- Channel EQ > Compressor > Space D > ADT
Tr.5 :: Piano
- exs24 – Steinway Grand Piano
- Channel EQ > Exciter > Space D > Compressor
Tr.6 :: Strings
- KONTAKT 5 – Strings Ensemble
- Channel EQ
Tr.7 :: Brass
- KONTAKT 5 – Brass Ensemble
- Channel EQ
Tr.8 :: Alarm Clock
- Alarm Clock
- Channel EQ
Tr.9 :: Orchestra Cresc.
- KONTAKT 5 – Strings Ensemble x2 + Brass Ensemble x2
- Channel EQ > Exciter > Limiter
- 別ファイルで作成。KONTAKT 5付属のStringsとBrassを各々2トラックずつ。
Tr.10 :: Ending
- YAMAHA #C5 x4 + KONTAKT 5 – Strings Ensemble + Humming
- Exciter > Compressor > Channel EQ > Space D > Limiter
- 別ファイルで作成。グランドピアノ x4とサンプラーのストリングスと男声ハミング。
History
2017.01.08: version 2.1
2012.03.28: version 2.0
2003.05.03: version 1.0
Diary
- 宅録ビートルズ・2周目 – SGT. PEPPER’S LONELY HEARTS CLUB BAND総括 (2017/01/08)
- A Day In The Life – The Beatles (2017/01/08)
- 宅録ビートルズ・2周目 463 (2017/01/08)
- 宅録ビートルズ・2周目 462 (2016/12/31)
- 宅録ビートルズ・2周目 114 (2012/03/29)
Sources
- Wikipedia English, 日本語
- The Beatles Interviews Database