New York City – John Lennon

2019/06/16eXtra

曲がり角に立ってるのは僕とヨーコだけ
ジェリーの到着を待ってた
ギターを持った男が歌いながらやって来る
「マリファナはどうだい」
そいつはデイビット・ピール
どうやら本物らしかった
彼は歌う「法王は毎日やってるぜ」
そこへ警察官がやって来て僕らを街路へ追い立てる
「人民に力を！いますぐに！」と歌いながら

1972年にジョン・レノンが妻のオノ・ヨーコとの共同名義でリリースした2枚組のアルバム「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」に収録された曲。

1971年。ジョンはニューヨークに移り住んだ直後にこの曲を書き始めた。
最も初期のバージョンを同年9月の映画「クロック」に使用し、その後歌詞を書き加えて年の暮れにはアコースティック・バージョンを録音（1998年のアルバム「ジョン・レノン・アンソロジー」に収録）。翌1972年にエレファンツ・メモリーとともにレコーディングしたものが最終バージョンとしてリリースされた。

この曲はビートルズ時代に彼が書いた「ジョンとヨーコのバラード」の続編のようなもので、ゴタゴタの中でヨーコと結婚した彼が新たな生活を始めたばかりのニューヨークで出会った様々なものがモチーフになっている。ストリートミュージシャンのデイビット・ピール、フィルモア・イーストでのフランク・ザッパとの共演、エレファンツ・メモリーとの出会い、アポロ・シアターでのアッティカ刑務所暴動に対するチャリティー・コンサート、マックズ・カンザス・シティへ行ったこと…等々。
また彼自身の移民問題にも触れている。米国政府が彼を国外追放しようとしているのを受け「政府に好かれようが嫌われようが自分はニューヨークに住むんだ、自由の女神が来たと言ったんだから」と声高々に歌った。