The Fool On The Hill – The Beatles

2017/01/29MAGICAL MYSTERY TOUR,The Beatles

来る日も来る日も
ただひとり丘の上で
不器用な笑顔で佇んでいる
彼のことを知りたがる人はいない
みんなは彼を愚か者だと思っている
彼も黙して語らない

1967年にビートルズ自身が製作・主演したテレビ用の映画MAGICAL MYSTERY TOURの米キャピトル編集盤サウンドトラック・アルバムの2曲目。クレジットはLennon – McCartneyだが実質的にはポール・マッカートニーの作品である。

劇中この曲が流れる場面では終始ポールだけが映っているカットが流れされる。彼はこのシーンの撮影のために他のメンバーは連れずクルーだけを伴ってフランスのニースまでロケに出かけていた。

この曲のレコーディング作業中に日本の音楽誌「ミュージック・ライフ」編集長の星加ルミ子が1965年に続き2度目の訪問取材を行っている。この時に後にジョン・レノンの妻となるオノ・ヨーコもレコーディング作業を見学しており、「ミュージック・ライフ」のカメラマンによって撮影された親しげに談笑するジョンとヨーコのスナップが恐らく世界で初めて撮影されたふたりのツーショット写真である。

John Lennon (1980)
Now that’s Paul. Another good lyric. Shows he’s capable of writing complete songs.

これはポールだ。いい歌詞だね。彼が完璧な曲を作る能力を持っていることのあらわれさ。

Paul McCartney (1994)
'Fool On The Hill’ was mine and I think I was writing about someone like the Maharishi. His detractors called him a fool. Because of his giggle he wasn’t taken too seriously… I was sitting at the piano at my father’s house in Liverpool hitting a D6 chord, and I made up 'Fool On The Hill’

「フール・オン・ザ・ヒル」は僕だよ。マハリシみたいな人についての曲だったと思う。彼を中傷する人たちは彼を愚か者呼ばわりした。彼のあの笑い方に真剣さが感じられなかったからさ。僕はリバプールの父の家にあるピアノのところに座ってD6を鳴らした。そして「フール・オン・ザ・ヒル」を完成させたのさ。