Rain – The Beatles
composed by John Lennon & Paul McCartney ©1966 Northern Songs Ltd.
雨が降ってくると
人々は頭を隠して走りだす
雨に濡れたら死んでしまうかのように
1966年に発売されたビートルズ12枚目のオリジナル・シングルのB面 (A面は「ペーパーバック・ライター」)。
クレジットはLennon – McCartneyだが、実質的にはジョン・レノンの作品である。
リズムトラックは録音時よりもテンポを落としてプレイバックされている。つまりリンゴ・スターはレコードで聞かれるよりも高速でこのフレーズを叩いており、彼自身をして「この曲は僕のベストプレイ」と言わしめたほど難しいドラミングだった。
ポール・マッカートニーのベースはハイノートを中心に動きが大きく且つスピード感がある。レコーディング技術の進歩でそれまでよりも輪郭のはっきりした音でベースが録音できるようになった。
ジョージ・ハリスンは当時彼が触発されていたインド音楽の影響を思わせるフレーズのギターを聞かせてくれる。
ジョンのボーカルは最終マスターよりもさらにテープの速度を落とした状態で録音された。このためにレコードではややフォルマントの上がった状態の声になっている。またエンディングのつぶやきはメインボーカルの一部を逆回転させたもので、ジョンは「偶然テープを逆回しにしたらこうなった。僕のアイデアだよ」と言っていたが、プロデューサーのジョージ・マーティンは「偶然じゃなくてかなり念入りに曲に組み込んだ」と回顧している。いずれにしても、ビートルズのレコードでテープの逆回転を使ったのはリリース順ではこの曲が「初」だった。
After we’d done the session on that particular song– it ended at about four or five in the morning– I went home with a tape to see what else you could do with it. And I was sort of very tired, you know, not knowing what I was doing, and I just happened to put it on my own tape recorder and it came out backwards. And I liked it better. So that’s how it happened.
このちょっと変わった曲のセッションが終わった後で…終わったのは朝の4時だか5時だったんだけど…テープを家に持ち帰ってまだ何かできることはないか考えようとしたんだ。でも僕はとても疲れていて、自分でも何をやってるのかわからなくなっちゃったんだ。で、たまたまテープを逆にセットしちゃってね。でもその音が気に入ったんだ。偶然の産物なんだよ。
That’s me again– with the first backwards tape on record anywhere… I got home from the studio and I was stoned out of my mind on marijuana… and, as I usually do, I listened to what I’d recorded that day. Somehow it got on backwards and I sat there, transfixed, with the earphones on, with a big hash joint. I ran in the next day and said, 'I know what to do with it, I know… listen to this!’ So I made them all play it backwards. The fade is me actually singing backwards with the guitars going backwards. (sings) 'Sharethsmnowthsmeanss!’ That one was the gift of God… of Ja actually– the god of marijuana, right? So Ja gave me that one.
これも僕の曲だね。初めてテープの逆再生を取り入れたんだ。スタジオから家に帰ってきて、あの時はちょっとマリファナ酔いしてたかな、とにかくいつものようにその日に録ったテープを聴こうとしたんだ。ところがたまたまテープを逆にセットしちゃって…。次の日にスタジオに飛んで行って「これ使えるよ!聴いてみて!」って言って逆再生させたんだ。
フェードアウトの部分はギターと一緒に歌も逆再生さ。(歌う)’Sharethsmnowthsmeanss!’…ってね。これは神からの授かりものだよ。ホントに。マリファナの神、かな?が、与えたもうたってわけさ。
My favorite piece of me is what I did on 'Rain.’ I think I just played amazing. I was into the snare and hi-hat. I think it was the first time I used the trick of starting a break by hitting the hi-hat first instead of going directly to a drum off the hi-hat. I think it’s the best out of all the records I’ve ever made. 'Rain’ blows me away. It’s out in left field. I know me and I know my playing… and then there’s 'Rain.’
僕が自分の演奏で気に入ってるのは「レイン」だな。驚くべき演奏をしたよ。スネアとハイハットから入って…ブレークポイントでハイハットを切らずに逆にハイハットを叩く音を使ったのはこれが初めてだったんじゃないかな。これまで僕らが作ったどんなレコードよりもすごい。「レイン」にはたまげるよ。左チャンネルから僕の演奏が聴こえる。そこに僕の「レイン」があるんだ。
It was nice. I really enjoyed that one.
いい曲だったよ。楽しかった。
My Recording Data
Environment
HostApple iMac MC509J/A
ApplicationApple Logic Pro 10.1.1
Audio I/FRoland UA-55
Tr.1 :: Drums
- KONTAKT 5 – NI ABBEY ROAD 60S DRUMMER
- Channel EQ > Space D > Compressor > Tape Delay > Limiter
- オーバーヘッドを強めに。更にTape Delayでサチレーションを狙う。
Tr.2 :: Tambourine
- Plastic Frame – Headless
- Limiter > Channel EQ > Space D
Tr.3 :: Bass
- Rickenbacker 4001 C64 (front + rear, full)
- Guitar Rig > Multi Pressor > Channel EQ > Limiter
- 通常のチューニングからマイナス30cent。
- Score / TAB
Tr.4 :: E.Guitar 1
- Gibson Les Paul Traditional (treble tone=10)
- Guitar Rig > Channel EQ > Compressor > Limiter > ADT
- クロマチックマイナス30セントで6弦からG-D-G-G-B-DというGのオープンチューニング。フェードアウト部分でありえないくらい低いGが鳴っているのでこうせざるを得ず。しかし弦が緩すぎて全然安定しない…
Tr.5 :: E.Guitar 2
- Epiphone Elitist CASINO (rear tone=10)
- Guitar Rig > Channel EQ > Compressor > ADT
- 通常のチューニングから1音下げてさらにマイナス30cent。原曲はローコードのA-D-Eで演ってるように聞こえたので。
History
2015.04.26: version 2.0
2004.06.01: version 1.0
Diary
- 宅録ビートルズ・2周目 – SINGLE COLLECTION総括 (2015/07/19)
- Rain – The Beatles (2015/04/26)
- 宅録ビートルズ・2周目 345 (2015/04/26)
- 宅録ビートルズ・2周目 344 (2015/04/25)
Sources
- Wikipedia English, 日本語
- The Beatles Interviews Database