Love Me Do – The Beatles

PLEASE PLEASE ME,The Beatles

composed by John Lennon & Paul McCartney ©1962 Northern Songs Ltd.

ビートルズが1962年にリリースした1枚目のシングル盤A面で彼らのデビュー曲。翌年リリースされたアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」の8曲目(LP盤ではB面の1曲目)にも収録されている。ジョン・レノンとポール・マッカートニーの共作。

ビートルズはギターバンドだがデビュー当時の彼らにとって最も頼りになるリード楽器はギターではなくジョンのハーモニカだった。記念すべきデビュー曲となったこの作品でもジョン自身が「ロックンロールなハーモニカ」と評するハーモニカが大々的にフィーチャーされた。

曲はジョンとポールのツイン・ボーカルでミドルエイトの"Love me do~"はジョンのソロ、というのがもともとの構成だった。ところがレコーディングセッション中にここにハーモニカを重ねるというアイデアが生まれ最初はジョンが挑戦したがどうしても"Love me"までしか歌えない。プロデューサーのジョージ・マーチンが「それじゃ"Love Me Do"じゃなくて"Love me Wooooo(ハーモニカの音)"になっちゃうじゃないか。そこはポールが歌ってくれ」ということで急遽ポールがリードをとることになった。後にポールは「本当に驚いたしビビッたよ。レコードでも緊張で声が震えてるのがわかるだろう?あそこはジョンが歌った方が曲に合ってるのにね」と語っている。

この曲にはドラマーの違う3つのテイクが存在する。

  1. 1962年6月6日。EMIのオーディションを受けたときの録音。ドラムはこの時のビートルズの正規ドラマーであるピート・ベスト。
  2. 1962年9月4日。正式デビューのための録音。ドラマーはピートの代わりに加入したリンゴ・スター。
  3. 1962年9月11日。正式デビューのための再録音。ジョージ・マーチンはリンゴのドラムに納得できなかったためセッション・ミュージシャンのアンディ・ホワイトを雇い彼がドラムを叩いた。リンゴはタンバリンを叩いている。

この曲がデビュー・シングルとしてイギリスで発売された際はリンゴがドラムを叩いた9月4日テイクが使用されたが、以後のシングルやアルバム、EPにはアンディが叩いた9月11日テイクが採用された。こうして2つのテイクが世に出てしまったわけだがマスター・テープの混乱を避けるという理由でライブラリから破棄されてしまったのはあろうことか正規ドラマーのリンゴが叩いた9月4日の音源の方だった。現在このテイクは「パスト・マスターズ」等に収録されているがこれはレコード盤を音源として起こされている。リンゴとアンディのテイクの判別は容易で、タンバリンが無く間奏で手拍子が入っているのがリンゴのバージョンである。

グループに加入して間もないのに叩かせてもらえなかったことに対して、後にマーティンはリンゴに詫びを入れリンゴは笑って応えたという逸話が残っている。

Environment

Musical Score

History

2024.01.08: version 2.3
2018.10.16: version 2.2
2015.08.17: version 2.1
2010.09.04: version 2.0
2002.05.18: version 1.0

Diary


Sources